<ほけんリーグブログ>健康保険があれば医療保険は不要??
こんにちは!
タイトルなのですが、ネット記事やブログなどで、
「健康保険があれば医療保険は不要!!」
そのようなことを言っている人がどうやら多いようです。
「これって本当なのでしょうか?」
という質問を受けることがあるので、この場を借りてお答えします。
なので、今回はそんな医療保険と健康保険の関係について、書いてみます!
まずは、健康保険についてから書き出します。
健康保険と言えば、「健康保険証を持っていけば、医療サービスを30%の自己負担で受けることができる。」というのはご存じだと思います。
しかし、すべての医療サービスが健康保険適用の自己負担30%で受けることができるわけではありませんので、ご注意ください。
◆健康保険が使えない主なケース(自己負担になるケース)
*美容を目的とする整形手術
*近視の手術など
*研究中の先進医療
*予防注射
*健康診断、人間ドック
*正常な妊娠・出産
*経済的理由による人工妊娠中絶
健康保険適用外のもの以外であれば、仮に100万円の治療を受けたとしても、30万円の自己負担となります。
でも、「30万円って安いな~」とはならないですよね?
かなりの金額負担だと思います。
これらが全額自己負担になるのかというと、実はそんなことはありません!
そこで、まず知っておきたいのが、「高額療養費制度」です。
上記のようにあまりに自己負担額が大きい場合は、所得区分にもよりますが、自己負担限度額が決まっています。
下の図を見てください。
◆69歳以下の方の区分
『高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から)』より抜粋。
https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf
参考:厚生労働省ホームページ「高額療養費制度を利用される皆さまへ」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/juuyou/kougakuiryou/index.html
↑70歳以上の方については、上記をご覧ください。
限度額は収入によって変わってきますが、区分ウやエに該当する方が多いのではないでしょうか?
こちらに記載のあるひと月の上限額というものが、世帯ごとの自己負担限度額となります。(ただし、病院食等は自己負担になります。)
お勤め先の健康保険組合によっては、さらに手厚い保障がある事があります。それを付加給付といいます。
ただし、30%の窓口負担は一旦発生してしまい、差額支給があるまで、約2~3ヶ月の立替期間が発生してしまいます。
これだと、後から差額支給があるとはいえ大変です。
そこで、使える仕組みが2つあります。
①高額療養費貸付金
高額療養費支給見込み額の80%の金額が無利子で貸付を受けられる仕組みです。
②限度額認定申請
あらかじめ申請をし、限度額認定証の交付を受けていれば窓口負担が最終的な負担額で済み、立替期間は発生しません。
このように公的保険だけでこれまで負担額を下げる事が可能です。
では、「本当に健康保険があれば医療保険は不要」なのか?
「もしかしたら、ある程度貯蓄があれば健康保険以外に他の医療保険なんて必要ない?」
そう思われる方が冒頭のような発信をされているものと思われます。
一見、合理的にも思えますが、
高額療養費制度で、月あたりの限度額は決まっていますが、治療費は月あたり数万円単位でかかります。
健康保険適用外のものもありますし、収入も減るでしょう。(会社員の方には傷病手当金という制度もありますが、それは次の機会に。)
短期入院が多くはなっている昨今ではありますが、長く闘病が続くと毎月治療費がかかり続け家計を圧迫し、いつか貯蓄が尽きてしまうかもしれません。
何より、医療費のためにお金を貯めてきた訳ではないと思います。
とは言え、言われるがまま必要以上に医療保険に加入している方は散見されます。
会社員なのか、個人事業主なのか、固定給なのか歩合給なのか手当が多いのか等、お給料のもらい方でも医療保険の必要性は変わります。
ですが、冒頭にあるように、高額療養費制度があるから「医療保険は不要」という意見を全否定するつもりはありません。本当に必要の無い人はいらっしゃるでしょうから。
ただ、このブログをお読みいただいている皆さんには、他者の意見から短絡的な判断をしていただきたくありません。
ネット記事やブログ主は責任を取ってはくれませんので、大切なご自身のことですから、ぜひご自身で視野を広げてご検討をいただきたいと思います。
我々、プロ保険選手は相談者さまが安心して保険選びができるよう、情報提供を徹底しております。
今回は医療保険についての投稿でしたが、保険について気がかりなことがあればぜひお気軽にご相談ください。
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最後まで読んでいただいて有難うございます!